存廃問題

2011/07/30

【0505】1-6月利用者 想定を大きく上回り増加

本年1-6月の阪堺電車利用者数が大きく伸びている事が明らかになりました!

堺市が29日、1月から実施中の市による利用者拡大策の動向について半年間のデータをまとめ、市長会見でも発表されたものです。これによると期間中の阪堺電車(阪堺、上町)利用者数は、一日あたり平均972人の増加との事です。支援策提示時点で市が見込んでいた利用増は一日平均589人(年間21.5万人)でしたが、現状はこれを激しく上回っています(^^)。

堺市役所様サイト>報道提供資料>平成23年7月29日
阪堺線の利用者拡大策実施後の利用者数について
http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_koho/pub1107/0729_08.pdf

堺市役所様サイト>堺市長会見>平成23年7月29日
http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_koho/movie/110729.html
(阪堺線関係は5分20秒頃から 記者質疑は15分40秒頃と22分00秒頃)

質疑にもあるように、今回のデータは、堺市としての阪堺利用者拡大策の検証として出されたもので、期間中の具体的な金額面での数字は判りませんが(年度の決算はまだなので)、平成22年(2010)度で阪堺電軌の赤字額が対前年で半減している事が明らかにされており、現状で行けば、2011年度は更に改善される見通しのようです。

阪堺線の乗客増の様子については当ブログでも度々お伝えしていますが、流石に細かいデータで見ると説得力が違います。月別に見ると、1月時点(610人増)で既に当初見込をクリアし、2月(849人増)で順調に数字を伸ばしている事がうかがえます。
市の発表では、3月までと4月以降を区分して、後半では特にキューズモールの開業効果を強調していますが、これは少し謙虚に過ぎる気もします(^^;。今年の場合は、震災もありましたので、3月~5月までは特異値(凹凸とも)となっている可能性がありますし、全体の流れの中で、もっと自信を持って施策を進めてもらって良いのではないかと感じます。あとは南海阪堺としてのPR強化の効果に拠るところも大きいと思いますので、市として強調するポイントとしては、むしろこっちをアピールしてあげて欲しいなぁとの思いはありますが。

報道では、このペースが続けば年間で約35万人の利用者増・・・等との表現もありますが、それはまだ先の話となるのでしょう。この点では、会見で竹山市長が「楽観は許されない」と話されていた点を、逆に頼もしく受け止めました。また会見で市長は、阪堺のLRV導入への可能性についても言及されました。ここは内外から大きく注目を集める事になろうと思います。市民や利用者との協調の中で実現すれば、素晴らしい事例になる事でしょう。

毎日新聞大阪本社 2011年7月30日付朝刊 14版25面
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110730ddlk27020373000c.html

読売新聞大阪本社 2011年7月30日付朝刊 14版31面
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20110730-OYT8T00096.htm

カウンターが100000を超えています。本当にありがとうございます。
ネタは山積状態なのですが、ただいま本業多忙モード(しかも住吉祭&夜市(^^;)でスミマセン。来週には順次アップしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

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2011年7月 住吉鳥居前(30日 上り降車)
いよいよ出ましたよ! 詳細は後日

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2011/01/17

【0318】年末年始(9)車内での会話から

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正月には何往復もしましたが、車内では堺市内、大阪市内を問わず、昨秋以降の阪堺線の動向について話されている方が非常に多くいらっしゃったのが印象的です。まず会話に上っていたのが、例の10年50億というフレーズでした(^^;。多くの方が喜んでおられます。それを聞く度に、まだ決まってへんねんでーと声に出したくなったのですが、浸透度というかインパクトという点では、相当なものがあったのだなぁと感じます。これを広告効果とかの観点で考えると、かなり面白いものが出てくるのかも知れません。逆に言えば、この話を具体的に形にしていけなかった場合、その反響も大きいものと思われます。肝心なのはこれからであると改めて痛感させられました。

堺からの天王寺駅前直通に関しては、多くの方が既にご存知である一方、初めて気付かれた方もお出でのようでした。これやったら便利やなぁという感想が聞かれており、やはり正月輸送は、阪堺電車の最大のPRの場であると感じます。面白かったのは、天-浜系統の存在についてご存知、または気付かれた方は女性が多く、それに対して男性が肯定的に反応されるケースが非常に多かった事です。

♀「阪堺線、ほとんど天王寺行きになってんねんで」
♂「まぁ需要とか考えたら、その方がええやろな」

概ねこんな感じでしょうか。若いカップルから年配のご夫婦まで、年代を問わず、このパターンだったのが興味深いものでした。

運賃の200円均一化については、ポスターを見て気付かれる方が多かったようです。10年50億に比して、まだ浸透度はイマイチな気がしますが、天-浜復活も一年半を経て成果を上げてきていますし、長いスパンで効果が出てくるものと思われます。天王寺から堺まで200円やったら値打ちあるな、という会話も多く、今後に大いに期待したいところです。

一方、年配のお客さんの間では、既に100円運賃についてご存知の方が多かったのも興味深いところです。

「今度から阪堺線100円の日ができるねん」
「バスと併せて、天王寺まで往復400円やわ」

という反応が多かったです。既に堺市の「おでかけ応援」のシステムをご利用という事もあろうかと思いますが、広報や報道等に目を通されている層が多いのではないかとも感じられます。年配の方は阪堺電車の顧客層として重要な存在ですし、非常に心強いところです。あと大阪市内のお客さんが、堺はエエなぁと話されていたのが印象に残ります。

阪堺電車そのものについては、例年「一年ぶりに乗る(正月だけ)」という声を多数聞きます。今年も傾向としては、これが多数だったのですが、それ以外に「最近結構使う」「案外早い」的な声が聞かれたのが嬉しいところです。天-浜復活や沿線での折込チラシ配布等の効果が出てきているのではないかと思います。また多数の報道があった事も関係しているのでしょう。「なんや知らんけど、この頃お客さん増えてるで」という声もありました。ジワジワと来てるなぁとの思いをお持ちの方は、私だけではないようです。

RACDA大阪・堺のポスターを見て、コレ何やろ、と興味を示して下さった方も結構いらっしゃいました。概ね「こんな人らもいてるんやな、ご苦労さん」的な反応でしたが、そこから「私らも阪堺線乗ったらんとなー」という話につながっていくケースが多かったのは嬉しかったです。沿線の気質として、一気に一つの流れにまとまっていくというのは難しい面もあろうと思いますが、個人個人で自分らなりに、いろいろと考えておられる方は少なくないだろうと考えています。今回はその一端に触れる事ができたようで、これも嬉しい話でした。
阪堺線の話題になると、そこから往時の堺の話に展開していくパターンも多いようです。年配の方ですと大浜とか山之口とか、若い世代になると浜寺のプールとか遠足とかが一つの傾向で、更に堺東あたりの盛衰に話が移り、最後は宿院の病院の跡どないなるんやろ、というのが定番のようです。いろんな方がいろんな視点で、地元の事を考えていらっしゃいます。日頃は表立って声を出さない人も多い(というか声の大きい人が目立つというか(^^;)沿線で、ナマの声が聞かれる貴重な機会ですので、ご興味のある方は是非来年、阪堺電車でリサーチしてみて下さい。

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【0315】年末年始(6)堺市内の様子

堺市内からの入り込みについて、パパッと写真でみていきましょう。撮影は2日午後が主体で、一部に1日午後のものもあります。
画像の解像度は非常に低くしてありますが、もし問題がありましたら修正しますのでお申し出で下さい。

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2011年1月 浜寺駅前
続々とやってくる阪堺線。とりあえず嬉しい(^^)。

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左上:浜寺駅前(発車直後)
右上:船尾
左下:石津
右下:東湊
座席は七分方埋まっています。浜寺発車から満席になるケースも見られ、1本遅らせて乗車されるグループもいました。ここでは石津以降に乗車された方から立席となっていたようです。

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左上:御陵前
右上:寺地町
左下:宿院
右下:大小路
続々とお客さんが乗ってこられます。家族連れが主体のようで、天候もまあまあ穏やかなので、ボチボチお参りに行こうか、という雰囲気でしょうか。

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左上:花田口
右上:妙国寺前
左下:神明町
右下:綾ノ町
電車をバックに記念撮影される方もチラホラ。あと写真に写ってませんが、信号待ちの間に走ってこられるお客さんもいます。綾ノ町あたりで軽いラッシュ状態になりました。

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左上:高須神社
右上:大和川
下2点:我孫子道
注目していただきたいのは大和川電停。ここ数年は周辺工事もあり、駅勢圏の住宅がかなり減っているのですが、お客さんは用事があれば、少々離れていても来てくれるという例になるかと思います。もちろん、近所にアクセスしやすい環境が整っているのが一番なのですが。
車内は堺からのお客さんで概ね満員となっており、我孫子道では乗車を諦め、後続の始発電車に乗車される方も結構いらっしゃいます(写真右下)。この傾向は昨年(天浜復活以後、初の正月)にも多少見られていたのですが、来年は更に増えるものと思いますので、上り我孫子道始発の充実が必要になってくるかも知れません。

車内で聞かれた興味深い会話は、また後ほど・・・。

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2010/12/31

【0304】新年もよろしくお願いいたします

2010年も残り数時間となりました。夜から阪堺電車では、初詣対応が始まります。
3月から恐る恐る始めた当ブログ、書き込みは300程、カウンターは50000を超えているようです。この数字が多いのかどうかはよくわかりませんが、ご覧下さっている皆様には、ただただ感謝の思いです。
今年一年、阪堺電車をとりまく環境の変化は、まさに激動の一語に尽きるかと思います。私共ワーキングにとっても、というか私K生個人にとっても、様々な出来事があった年でした。とりあえず仕事以外で、こんなにたくさんの御名刺を頂戴した年は、たぶん今後も無いのではないかと思います。いま横では、家人が賀状の宛名書きに夜ナベしてくれてます(^^;。

阪堺電車と沿線の活性化を志す時、肝心なのは今後であり、過去を振り返っている余裕はないのですが、とりあえず大晦日は、これまで全国の方々から賜りましたご支援とご厚情に感謝し、そして今後への思いを新たにしたいと思っております。2011年も引続き、ご指導、ご教示いただきますよう、心よりお願い申し上げます。

初詣輸送は、31日の夜間ダイヤから始まり、元日から大増発が実施されます。言うまでもなく阪堺電車の最大のかきいれ時であり、また晴れ舞台ともなりましょう。多数の方に利用される阪堺電車の様子を、多くの方にご覧いただき、またその乗客の中にも加わっていただいて、お客さんの様子や社員さんの奮闘ぶりも見ていただきたいと願っています。特に堺市の阪堺線支援策に関してご興味のある方には、是非お越しいただきたいものです。正月寒波が到来するようで、ピークの人並みは下がるのではないかと予想(最近では2002年等のパターン?)していますが、例年ですと1日のお昼過ぎ位からMAXの様相が見られるようです。

今回は車両面での話題も多く、撮影者の方も数多くお見えになると予想されます。住吉付近でカメラを構える方が多いのでしょうが、参拝者も多いですし、阪堺電車スタッフ、住吉警察の指示には必ず従ってください。大社にも警察にも電車ファンの方がいらっしゃるとお聞きしています。お仕事中の同士も居られると思って、大人の対応でお願いいたします。お互い楽しいお正月にしましょうね。ひょっとすると雪中の大輸送が見られるかも知れません。風邪をひかない程度に気合で乗り切りましょう(^^)。
住吉付近の他にも、沿線には好適な撮影地がありますし、こちらにもどうぞお運び下さい。正月ののんびりした大道筋の雰囲気は好ましいものですし、阿倍野筋は来年、大きく姿を変えてしまう事になります。また強風快晴でしたら、通天閣や和泉山地の遠望等も期待できそうです。コレクターの方は、住吉の手売りキップをお見逃しなく。2区はもちろん1区券も、来年からは仕様変更が予想されています。大小併せて4種あります。5枚綴りで買うとミミがついてきますよ(^^)。また恒例の初詣記念乗車券、阪堺電車カレンダーもどうぞ買ってあげて下さい。ついでにお問合せにお答えしますと、カレンダーでの私の写真は海道畑の251形のモノです。あれは高校の夏休みでした(^^;。

2010年春から電停に掲出していただいておりました、私共の阪堺電車応援ポスターも、今回の初詣輸送を前に新調させていただきました。ご訪問の際は、どうぞご覧下さいませ。こちらの詳細は、年が明けてからのブログでお伝えさせていただきます。

それでは皆様、どうぞよいお年を。来年もよろしくお願いいたします。

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2010年1月 塚西-東粉浜

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2010/12/23

【0301】堺市:阪堺線支援策の具体案を発表!

12月22日の堺市長会見にて、来年からの具体的な「阪堺線利用者拡大策」が発表されました。

堺市長定例記者会見 2010年12月22日
「阪堺線の利用者拡大策」の実施について
http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_koho/kaiken.html
ユーストリーム動画
http://www.ustream.tv/recorded/11576066?lang=ja_JP

堺市役所様サイト>建築都市局>交通政策課利用者拡大策の実施について

http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_tetuki/riyou_kakudai.html

今回の施策は「阪堺線(堺市内区間)の存続に係る阪堺電気軌道との基本合意について」(2010年10月20日締結)に基づき、阪堺線(堺市内区間)の継続的な運行を図るためのものとされています。以前に構想が示された通り、運賃均一化(200円)の実施と高齢者運賃割引の導入が今回の2本柱で、「福助電車」についても会見で発表されています。

◎堺市内・大阪市内区間の運賃均一化

平成23年1月15日より実施。堺市内~大阪市内の2区間運賃(大人290円、小児150円)を1区間運賃(大人200円、小児100円)均一運賃に。堺市の交流人口の増加を図るとされています。対象者、区間(阪堺線・上町線)、また期日に制限はありません。

◎高齢者運賃割引

平成23年1月15日より実施。市内在住の満65歳以上の方は阪堺線を1乗車100円で利用可に。高齢者の外出支援と社会参加の促進を図るとされています。対象は「おでかけ応援カード」提示した満65歳以上の市民。利用可能日は毎月5・10・15・20・25・30日の各日です。乗降電停の少なくともどちらか一方が、堺市内である事が条件です。

市長会見では運賃均一化で年間12万人の利用増を見込んでいると伝えられました。以前の均一運賃社会実験(2006年秋)の際には、2ヶ月間で3万人の利用増(137%)があったと報告されていますので、最近の阪堺線の勢いから見て、今回の数字は達成可能であろうと思います。また高齢者運賃割引については5.9万人の利用増が見込まれているようです。
会見ではこの他、3月からの堺市内ゾーンチケット導入についても言及されました(こちらは3.6万人の利用増を見込)更に市長のご見解として、運賃低減による利用者増から始まっての阪堺線周辺でのイベントの盛り上げについても語られました。自転車との連携についてもプランが検討されているようです。軌道補修についても市長からの言及がありましたので、今後の展開に大いに期待したいところです。

項目としては以前に報じられていたものではありますが、具体的な内容が日程と共に、しかも市長自らの言葉で発表されると、やはり心強いものがありますね。素晴らしいクリスマスプレゼントになりました。

なので2区間回数券は、まもなく見納めになろうと思います。また正月の臨時キップ(住吉発)も同様かと。コレクションを所望されている方は、お早めに購入しておかれる事をお勧めします。運賃表などの掲示も、どうぞ記録しておいて下さい。

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2010年12月 501号 2点撮影:I様
ワーキングの若手I様から本日、早速出てるよ、と。通勤時の写メ画像です。

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【0299】論集掲載原稿 ~岡山大会(3)~

岡山大会論集の原稿を下記に示します。
原稿には紙数制限があり、内容はかなり要約を迫られています。また発表にあたっては15分の持ち時間が定められており、パワーポイントを併用しつつオーラルでの説明を行う形となりましたので、原稿に当日の発表内容の全てが含まれているものではありませんが、この点ご容赦下さいませ。
なお脱稿は10月22日で、当初〆切を数日遅れています(^^,。理由は文中記載の通りですが、ご理解いただきました事務局の皆様には、この場でも厚く御礼を申し上げる次第です。

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阪堺電気軌道堺市内区間 存続運動の経緯と現況

阪堺線存続検討ワーキンググループ 

はじめに
 2010年10月20日、阪堺電気軌道・山本社長は堺市・竹山市長と会談を持ち、阪堺線堺市内区間の2011年4月以降の運行継続について基本合意を交わした。これにより、2009年秋より注目を集めていた同区間の存廃問題は、当面の解決を見る事となった。存続活動に取り組んでいた者の一人として、一応の安堵を覚えてはいるものの、今後取り組むべき問題は山積しており、活動には一層の充実が求められているのも事実である。今回の運行継続合意を機に、路線存廃問題と存続活動の経緯を振り返ると共に、今後に向けての方向性を探ってみる事としたい。

1.急浮上した存廃問題
2009年9月の堺市長選の結果を受け、LRT東西新線(南海本線堺駅-阪堺線大小路-南海高野線堺東駅間 約1.7km)は建設中止。これに伴い浮上したのが阪堺線堺市内区間(我孫子道-浜寺駅前間 約7.9km)の存廃問題である。新線計画と一体として高度化が計画されていた既存路線が、一転、廃止不可避の危機的状況に直面する事となった。

2.阪堺電気軌道 近年の動向
 阪堺線は1911年の開業。後に合併した南海鉄道上町線等と共に大阪軌道線を構成した。高収益路線として長く南海の屋台骨を支えたが、昭和年間中盤より乗客数が漸減に転じ赤字部門化。度重なる合理化の後1980年、軌道部門の分社を実施した。以後、収益面では善戦を続けていたものの乗客減は続き、1990年代後半からは関連事業を含めた収益も悪化した。連結決算導入を控え、南海系列全体での体質改善が急務となる中、乗客減著しい阪堺線堺市内区間の扱いが俎上に上った。阪堺では積極的な販促活動を行うと共に、堺市当局に対し、乗客増と事業者負担の軽減に関する折衝を行ったが、市側から即効性、具体性を伴う回答は得られなかった。2001年、阪堺は堺市に対して公式に支援要請。さらに2003年春、自力での存続を限界とし、堺市に阪堺線(堺市内)の存廃協議書を提出した(事実上の撤退表明)。折りしもこの頃、堺市においてはLRTによる東西新線の構想が具体化、以後数年の経緯の後、阪堺線堺市内区間との一体運営が決定、路線の再生は確実視されていた。同計画は公設民営方式の導入が決定、架線レス方式検討等の話題もふりまきながら、特許申請を目前に控えていた。

3.存続・活性化活動の立ち上がり
 2010年2月、阪堺線存続検討ワーキンググループ(以下、WG)は、「阪堺線再生プラン」提言書をまとめ、堺市市長、堺市議会正副議長に提出すると同時に関係各方面に発表を行った。対外的な活動開始はこの時からで、一般的な路線存続活動の経緯(組織を作り活動基盤を整備し、一つの結論として提言書等を発表)とは異質な形となっている。これは市長選直後の沿線に存在した誤解を避けるべく、具体的かつ一定の説得力を有する活動である事をアピール必要があった事から生じたもの。当時、阪堺線存廃問題が有していた特殊性について、ご拝察いただければ幸いである。

4.活動の定着と進展
 WGはメンバー、内外協力者を交えての討議を月2~5回程度開催。この間対外的に実施、あるいは継続中の主な活動を以下に列挙する。特に路面電車サミットにおいては、全国路面電車愛好支援団体の一員に加えていただき、「サミット宣言」に阪堺線存続への一文を加筆していただくなど、格別のご高配を賜った。

・阪堺線存続危機訴求ポスター掲示(2010年3月)・・・阪堺全電停、沿線多数箇所に掲出。
・沿線美化活動(同年3月から3回実施)・・・各種団体とのコラボも実施。今後も継続計画中。
・近畿弁護士会との意見交換(同年4月)・・・「公共交通優先のまちづくり」提言メンバーと討議。
・障がいをお持ちの方々と意見交換(同年5月)・・・「大阪にLRTを走らせる会」会員と討議。
・第10回路面電車サミット出席(同年5月)・・・阪堺電軌の現況を報告。存続活動への支援を要請。
・路面電車まつり参加(同年6月)・・・阪堺電軌車庫公開行事にブース出展。存続支援を訴求。
・阪堺線活性化フォーラムを開催(同年8月)・・・沿線識者を招き討議。今後も継続計画中。

5.行政・事業者の取り組み
今春以降、行政・事業者において見られた主な動きは下記の通り。

2010年3月  堺市 庁内にて阪堺線活性化検討を開始
2010年4月  堺市 阪堺線活性化市民提案公募
      南海 I Love チン電キャンペーン開始
2010年6月  堺市 阪堺線支援策(案)を発表
      南海阪堺・東京都電のコラボ強化
2010年7月  阪堺 堺市支援策による協議応諾を表明
2010年8月  堺市議会 阪堺線支援策を討議
2010年9月  堺市議会 阪堺線支援を含む補正予算を承認(全会一致)
2010年10月 堺市・阪堺は2011年4月以降の運行継続について基本合意

6.本邦公共交通界における阪堺線問題
 昨年以降、めまぐるしい変化を見せた阪堺線周辺情勢は、一応常識的な着地点に達したかに見える。特に竹山市長の交通問題に関する認識の進化は目覚しく、これに対する市議会の冷静な対応と共に、今回の運行継続合意に果たした功績の大きさは特筆に価するものと考える。
 公共交通の維持活用と発展がもたらす可能性について、研究者間における認識は日毎に深化してきた反面、一般の市民生活との接点の希薄さから、結果として一部篤志家による符丁世界の如き印象を持たれてきた感がある事は否めない。それでも社会は回り、研究者はかかる事態を周囲の同士と嘆くばかりの日々が続いていたが、それだけでは済まない時代が、いよいよ到来してきた感を強く受けている。昨今の公共交通をとりまく情勢について、一定の社会見識を有する人物が正しい情報を取得すれば、自ずと方向性は定まってくるものであるという実証例を示せているなら、堺市でおきた様々な混乱事例にも、相応の意義があったのかもしれないと考えている。

おわりに
 来春以降の運行継続合意は交わされたが、予算、施策の面では2010年度予算による単年度の支援措置が決定した状態であるに過ぎず、今後の状況如何では、支援策の縮小、廃線問題再燃の可能性も少なからず存在している。これらを踏まえWGには、さらに精力的な路線存続活性化活動が求められているものと考える。堺においては沿線外居住層の方々への理解深度化(市内総合交通体系の構築も含)、阪堺沿線では大阪市内側の市民、組織の方々との連携強化、さらに行政、事業者、各地の交通支援団体との連携や交流など、今後の取組対象は多岐に亘っている。課題は山積しているが、何より愛するチンチン電車・阪堺線の周辺で今後も活動できる機を得られた幸運に感謝し、個々のテーマを楽しみつつ、息の長い活動を続けてきたいと考えている。これまで各方面から賜ったご支援、ご厚情に感謝すると共に、今後さらに倍旧のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げる次第である。

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【0298】感じよう、全国からの目 ~岡山大会(2)~

「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」の午前に実施された「研究発表大会」にて、阪堺線存続ワーキングから私K生が、これまでの活動の経緯と現況についての発表を行わせていただきました。
この発表は、公共交通に関し、様々な分野で取り組んでおられる方々が全国から集まり、其々の研究成果、活動内容について発表を行うというものです。事前の説明、あるいは前回までの論集を瞥見しましても、超有名な研究者の先生から現場の第一線で実績を挙げている方、また海外の様々な事例に精通した方など、錚々たる面々の玉稿が並んでおり、こんな場に私みたいな馬の骨が出て行ってええのんかいなと真剣に悩んだのですが(^^;、背中を押して下さった方、お力添えいただいた方のお陰で、ノコノコと出て行った次第です。

当日の受付、あるいは前夜の貸切電車から、実にたくさんの方にお声を掛けていただきました。5月の路面電車サミット(【0092】~【0096】参照)以来という方も多く、とりあえずの一段落を喜んで下さる声を多数お聞かせいただけました。富山の時は私、かなり悲壮な顔をしていたらしく、今だから言えるけどねと仰った方もいらっしゃいましたが(^^;。
また多くの方から「肝心なのはこれからですよ」という意味のお言葉も頂戴しました。流石にみなさん、判っていらっしゃいました。堺市から示された阪堺線支援案は、方向性は秀逸なものでありますが、実際の中身はまだ固まっていないのが実情です。地元に居ますと、例の10年50億というフレーズが一人歩きしていて、いささか対応に苦慮する事もありますもので、このあたりの状況を正確に把握されている方が多数いらっしゃった事に、内心感動さえ覚えたものです。これからが肝心。当ブログでも度々お伝えしている通りでありますが、多くの識者の言葉として受け止めますと、改めて身が引き締まる思いでした。

当日の発表はテーマ別に4つに分かれて同時進行し、聴講者は自由に教室を行き来できるというシステムです。私は「各地域の取り組みから」というテーマに、7番目に入れていただいておりました。
発表の時間になりますと、心なしか聴講して下さる方の人数が増えており、しかも国土交通省の松谷審議官や阪堺の山本社長の姿も目に入り、一気に緊張してしまいました(^^;。15分の持ち時間は瞬く間に過ぎ、もう少し上手くお話をしたかったものだと反省していますが、質疑も含めて皆様、暖かく接してくださった事に感謝しております。

発表から懇親会、さらに2次会3次会(^^;まで、様々な方とお話をさせていただく機会に恵まれました。当ワーキングの活動につきましては、一定のご評価をいただいているようでした。こう申しますと手前味噌になりますが、大会にご参加されている方々は、この種の活動に対する経験も豊富でありますので、その意味ではシビアな視点をお持ちだと考えています。路線存続活動で一定の結果が出たとしても、そこでの私達の活動に中身が無ければ反応を示していただけませんし、もっともらしい理屈を並べていても、実態のない受け売りであれば一発で見抜かれてしまいます。そういう世界にあって、長年に亘って前線で行動されている方々から暖かい反応を頂戴した事は、素直に喜ばせていただき、今後の糧とさせていただきたく思います。特に岡山のRACDAの皆様には、幹事団体としてご多忙の中、理事長様はじめ皆様に、夜が更けるまで盛大なご歓待を賜りました。正に感激の極みです。

一方で、堺市の交通行政に関しては、かなり冷静な反応を示された方が多かった事も印象に残っております。「方向性が良いのは理解できるけど、だけど良くわからないんですよ、堺市が」。これに代表される表現で、会話が始まった方が非常に多かったのが実情です。
私達の活動は、まずは阪堺線の存続、続いて沿線活性化を主題としてここまで参りましたので、時間的には直近一年のものとなりますが、堺市の交通政策に関しての全国目線は、もう少し以前からのスパンで捉えられているようです。ここまでの経緯、また振幅の大きさ等も含めた上で、今後の動向を注視されている方が多いのでしょうか。先にも申しましたように、クールでシビアな視点をお持ちの方が多い世界でありますし、堺市当局の方には様々なご苦労がおありと思いますが、高い水準での期待に応えられる交通政策を、今後示していっていただきたいと強く願うところです。

懇親会の席上では、RACDA理事長様の呼びかけで、各地から参加している団体の方々が、一言ずつ挨拶する時間を設けていただきました。ワーキングからは私がご挨拶させていただき、これからも全国から視線を送り続けていただきたい旨、お伝えし、暖かい拍手を頂戴いたしました。
この際の理事長様の呼びかけは、堺方面から来ている人は、とにかくみんな出てきて下さい、というものでした。この日の懇親会、堺からもう一団体、阪堺線活性化の活動を行っている方がご参加になっていました。この方は長年に亘り、市の交通行政なども視点に、熱心な活動をなさっており、その勘の鋭さと行動力、また純な感性には私も敬意を感じているものです。ここしばらく、ゆっくりとお話をする機会がなかったのですが、当日は少し意見を交換させていただく時間を得、阪堺線や沿線の町のありかたに対する方向性に大きな差は無い事を確認させていただいております。

阪堺電車や沿線の動向に関し、今後も全国からの目が注がれてくる中で、市民や利用者の活動状況も、その対象となっているのであろうと思います。様々なスタンスの方、各地域の方々と協調し、連携を深めていきたい・・・とは、常々申している通りですが、これをもう少し具体的に、ベクトルを合せてしっかりとした行動をせよというRACDA理事長様の思いが、「とにかくみんな出てきて下さい」の言葉に込められていたのかな、と後になって感じています。ひょっとすると、これが岡山2泊の最大の収穫だったのかも知れません(^^)。

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【0297】人と環境にやさしい交通をめざす全国大会@岡山大会開催(1)

去る11月27日、岡山大学におきまして、第5回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」が開催されました。阪堺線存続ワーキングからは数名のメンバーが参加し、私K生も活動状況等の発表をさせていただきました。ご報告が大変遅れてしまいましたが、以下に当日の状況を記しておきます。

第5回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」実行委員会事務局 NPO法人公共の交通ラクダ(RACDA)様サイト
http://www.arkandarc.com/racda/2010/101103_1.pdf

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大会ポスター

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会場(岡山大学 環境理工学部)

当日は午前から、各地、各分野から集まった方々による研究発表(後述)があり、午後からは市民フォーラムとしてセッションが2件ありました。セッションは交通基本法についてのものを選択し、聴講させていただきました。

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コーディネータは、内外ライトレール研究の第一人者としてご高名な宇都宮浄人様(エコノミスト)。パネラーは両備ホールディングス㈱社長の小嶋光信様、国土交通省総合政策局交通計画課長の山口勝弘様、学習院大学教授の大島崇志様です。

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山口様のご講義

交通基本法について、私はまだまだ勉強すべき事が多いもので、お話に付いていくのに必死でしたが(^^;、会場から出た意見等も含め、現在討議されている内容に対し、財源面を中心に更なる拡充を求める声が多かったのが一番の印象であったかと思います。あと私のこれまでの感想として、交基法単体だけでフォローしきれない部分をどうするのか、また公共交通を重点的に視た場合プラスに作用しないような解釈をされた場合にどう対処するのかなとの思いが正直あったのですが、個別の事例については下位法で対応するとして、とにかく上位法としての交基法は必要であろうとの方向で得心できるお話が聞かれたのが有益だったかと思います。
私は参加できませんでしたが、もう一つのセッションでは㈱ベネッセホールディングス会長の福武總一郎様による「人と環境にやさしい交通を提供する企業」としての活動についてのご発表があったということです。

続いてはシンポジウム。冒頭の挨拶には国会の新交通システム推進議員連盟(旧LRT推進議員連盟)から、会長の逢澤一郎先生と、事務局長代理として三日月大造先生が登壇されました。図らずも自民、民主の、共に国体委員長の方のツーショットとなりましたが、同推進議連としてのスタンスは全く一致しているとのお話があり、会場も和んだ空気に包まれていました(^^)。ちなみに同推進議連には7つの政党から、121名の国会議員の先生方がご参加されているとの事です(11月11日現在名簿による)。
基調講演はセッションに続いて両備ホールディングス㈱社長の小嶋光信様、続くパネルディスカッションでは、コーディネータとしてNPO法人公共の交通ラクダ理事長の岡 將男様、コメンテータに岡山大学大学院環境学研究科教授の阿部宏史様、パネラーは福武会長、小嶋社長と、岡山商工会議所副会頭の若林昭吾様、国土交通省都市地域整備局技術審議官の松谷春敏様、鉄道ジャーナリストの史絵.様からお話がありました。

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シンポジウムのタイトルは「吉備線LRT化と路面電車環状線実現に向けて」でしたが、地元の話題だけでなく、全国目線でのお話も多数展開されました。岡山ではこの大会の直前となる11月24日、JR西日本岡山支社と両備グループの間で、「公共交通の発展のための相互協力の覚書」が締結されています。この事もあってか、登壇された方々のお話ぶりに、形容しがたい勢いのようなものが感じられたものです。地元の交通体系整備を進め、その成果を全国に発信したいという意気込みを、本当に羨ましく思いました。

人と環境にやさしい交通をめざす全国大会、第5回目となる今回は当初、堺での開催が検討されていたとお聞きしました。注目度の高い500人規模のコンベンション、惜しい事をしたなぁと思いますが、今後もチャンスはあると信じたいところです。RACDA理事長様のブログでは、路面電車サミットを含めた堺開催の可能性にも触れていただいております。電車と街が元気になって、その成果を周辺に波及させるというのが大きな要件となるのでしょうか。道程はまだまだ遠いとは思いますが、一歩一歩、歩みを進めて行ければいいなぁと思った1日でありました。

両備ホールディングス様サイト>代表メッセージ>JR西日本岡山支社と覚書締結!!(2010-11-24)
http://www.ryobi.gr.jp/message/message_101129.html

NPO法人 公共の交通ラクダ - 「RACDA理事長発信ブログ」様
http://blogs.yahoo.co.jp/bycdb796

(画像の無断転載はお断りします)

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2010/11/02

【0253】近刊:廃線の危機から甦った鉄道

存続合意締結を受け、研究者の方々の間でも動きが見られています。春に【0072】でご紹介した堀内重人先生の著作も、4月発刊ペンディングだったものが再起動、まもなく書店に並ぶ事になったようです。

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書名:廃線の危機から甦った鉄道
著者:堀内重人
予価:1,890円(税込)
ISBN 978-4-88732-198-4
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中央書院様サイト 近刊情報
http://www.chuoshoin.co.jp/kinkan/index.html

阪堺・堺市関係については下記の内容が予定されているようです。
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「第4章 阪堺電気軌道と堺市の東西LRT計画 (大阪府)
     ――公有民営による上下分離をめざす

 1.阪堺電気軌道の概要
 (1) 阪堺電気軌道の沿革
 (2) 運賃
 (3) 車両
 2.阪堺電気軌道を取り巻く経営環境
 (1) 乗客の減少と沿線の衰退
 (2) 阪堺電気軌道の経営状況
 (3) 阪堺線“廃止表明”への対応
 3.問題点と活性化への提案
 (1) JR天王寺駅前への直通
 (2) 低床車の導入
 (3) 速達性の向上
 (4) 割高な運賃の改善
 (5) 乗車券の販売と入手方法
 (6) 電停・設備など
 (7) 長期展望
 4.堺市の東西LRT整備計画
 (1) 東西方向の鉄軌道構想
 (2) 東西LRT計画の具体的な動き
 (3) 2008年東西LRT「基本計画案」の内容
 (4) さまざまな課題 」

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「」内、上掲近刊情報より引用。色文字処理は引用者(私@K生)

内容予告を見ると、この第4章に割かれた項目が、他地域の事例と比して非常に多い事にお気づきになると思います。そもそも発刊を遅らせていた原因が第4章でありますし、多少圧縮して記されていても不思議ではない位の状況で尚、これだけの対応が取られている事にご留意下さい。阪堺・堺市の事例に対する世間の注目度を実感していただけるものと思います。

項目については、まず2.(1)の「乗客の減少と沿線の衰退」について注目したいと思います。できれば昭和中期以降の市勢の変化や南海軌道線の動静について記述されていて欲しいところですが。あと3.「問題点と活性化への提案」に関しては、既に実現済のもの、改善が決定しているものもありますが、多くの方に賛同いただけるであろうと考えられるものが列挙されているように思います。現状で、上下分離については道筋が見えていませんが、「公有民営による上下分離をめざす」という文言が章の副題にある点は、世間における期待値のレベルを物語っているのかな、と感じます。

阪堺線堺市内の動向と、大阪南部の交通体系のあり方に関しては、今後さまざまな発表がなされるものと思われますが、その第一弾が本書という事になるようです。期待して刊行を待ちたいものです。

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【0252】支援策 阪堺電気軌道リリース

阪堺電気軌道サイトにて、阪堺線(堺市内区間)の存続に係る基本合意に関するリリースが出されています。

阪堺電気軌道様サイト>阪堺線(堺市内区間)の存続に係る基本合意について(平成22年10月20日)
http://www.hankai.co.jp/topics/pdf/101026.pdf

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「平素より格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
平成22年10月20日に、堺市と『阪堺線(堺市内区間)の存続に係る基本合意』を締結いたしましたので、資料を掲載いたしました。」

「阪堺線(堺市内区間)の存続に係る基本合意について
当社阪堺線(堺市内区間)の存続に対する支援策の実施に向けて協議してまいりましたが、この度堺市と当社の間で支援に係る基本合意に達しました。
堺市には、阪堺線の公共交通機関としての必要性、重要性を認め、その存続のために支援するという意思をお示しいただいたことに感謝いたします。
また、市民の皆さまをはじめ多くの方々には、日々阪堺線をご利用いただくとともに、活性化に資する様々な取組みを展開していただいていることについても、深く感謝いたします。
基本合意において、今年6月末に堺市より提示いただいた阪堺線(堺市内区間)への支援については、堺市の総合交通体系の一環として、沿線を含む市域全体の活性化を目的としたものである、とされており、単に一交通事業者への経営支援としてではなく、堺市のまちづくり政策の一環として実施されることをお示し頂いた意義は大きいと考えます。
当社といたしましては、今後も引き続き阪堺線を安全、確実に運行していくとともに、この度の支援を活用した運賃割引をはじめ、企画切符の発売やイベント開催等、さらなる利便性の向上並びに利用者拡大策に積極的に取り組んでまいります。
平成 23 年度以降の支援策については、引き続き協議していくこととなっていますが、安定的に運行を継続するためには、継続的な支援が不可欠です。
また、施設の老朽化対策や、路線の高度化、そして永続的に路線を存続させる仕組みとしての公有民営化についても協議させていただきたい考えています。
今後、阪堺線(堺市内区間)が、支援によってお客さまを増やし、沿線を含む市域全体を活性化することが出来れば、全国で厳しい経営状況に直面している公共交通に対し再生のモデルの一つとなることを期待し、取り組んでまいりたいと考えております。
市民の皆さまをはじめ多くの方々にも、これからもなお一層、阪堺線のご利用をお願い申し上げます。
以上」

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「」内、上掲リリースより引用。色文字処理は引用者(私@K生)

このリリース文は現時点でも既に高い評価を得ているようですが、後世の評者からも同じ見解を得られるのかどうかは、これから先の動向に懸かってきていると思われます。一つの局面を過ぎ、更に大きな注目を集めているプロジェクトとなった感もある阪堺線。行政と事業者の方々の奮戦を願うと共に、外部からも応援できる術を今後も模索していきたいと思っています。
リリースでは2010年度堺市補正予算による支援内容、10月基本合意の主な内容についての資料も用意されています。併せて以下に引用させていただきます。
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「(参考)
1.堺市(平成 22 年度補正予算)による支援内容
①利用者拡大策への支援
ゾーンチケットの発売、
高齢のお客様への運賃割引制度、
2区間運賃(290円)の1区間均一運賃(200円)化等
②運行の継続に必要な経費への支援
施設の保安・保守等に要する経費
2.基本合意(平成 22 年10 月20 日)の主な内容
①阪堺線(堺市内区間)への支援は、堺市の総合交通体系の一環として、沿線を含む市域全体の活性化等を目的としたものであり、堺市と阪堺は、阪堺線(堺市内区間)の継続的な運行に努める。
②堺市は、阪堺線(堺市内区間)の存続が図れるよう、支援を実施する。
③阪堺は、利用者拡大に努める等、さらなる努力を行う。
④堺市は、施策の検討・検証及び経営状況の確認等を行う。
⑤堺市は、総合都市交通計画において、阪堺線(堺市内区間)の位置付けについて検討を行う。
⑥阪堺線(堺市内区間)の公有民営化については、総合都市交通計画に係る検討状況等を踏まえ、協議を行う

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「」内、上掲リリースより引用。色文字処理は引用者(私@K生)

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