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2011/03/05

【0383】堺おもてなしチケット(3)今後の拡張性にも期待

という事でデビューした「堺おもてなしチケット」。相当に使いでのある企画になっている訳ですが、それと共に今後、さらに充実したものになる可能性を多分に秘めているように感じます。

・協力施設・店舗の優待
今企画の大きな柱となっている部分で、協力店では其々に可能な範囲で積極的な対応をして下さっているという印象です。このうち市内ホテルで2件、興味深い例がありました。

 リーガロイヤルホテル堺・・・宿泊2割引(!)の上に15時アウトまで対応
 シティホテルサンプラザ・・・プレミアクーポン(200円×5券片)の進呈

共に大きな優待額です。480円のキップなら十分に元がとれます。リーガロイヤルが2割引というと、軽い食事代位は捻出できます。一方プレミアクーポンはサンプラザ内で有効の地域振興券を出してくれているのと同じ効果がある訳で、ともに大盤振る舞いといって良いでしょう。方向性として、前者は堺へ来られた宿泊客、後者は地元利用を念頭に置いたプランではないかと思われます。この2件が併記されているパンフを見ると、「堺おもてなしチケット」は、堺の観光客と地元市民のどちらにも使ってもらえ、さらにリピーター化してもらえる事も意識されている企画であると感じます。

これまで堺市の施策では、割合と地元向け、または観光客向けのどちらかに特化した企画が多かったように感じています。特化すること自体は悪くないのでしょうが、対象層以外には施策のメリットとか、それ以前に存在そのものが見えないというケース(タテ割りのせいなのか?)も散見されていた気がします。様々な施策を抱合して、全体にボリューム感を出すためのツールとして、阪堺線やバスなどの公共交通は有効な存在であると改めて実感するところです。

パンフによると今回の企画に協力されたスポットは37箇所との事。今後もどしどし募集、参加していただきたいものです。対象店舗は立上がり時点で旧市内が中心になっていますが、チケットエリア外のお店が入っていても問題はないだろうと思います。「おもてなしチケット」で旧市内周辺を回遊した人が、帰りしなに近所の店で何か優待してもらっても別に不都合はないでしょうし。この時勢、パンフに地図と写真が掲載されるだけでもメリットだと思っていただけるお店の方には、どうぞご検討いただきたいと思います。

・発売、発券体制

今回は使用日がスクラッチではなく日付印での対応となりました。これについては全くの部外者の推測ですが、磁気カード化が進んでいる南海バス側での対応の煩雑さの回避や、堺市の支援策として使用日のデータ捕捉が必要となっている事が原因なのかな、等と考えています。
車内売や前売の自由度を高めるためには、ベースの磁気化、阪堺電車への磁気カード導入、あるいは運転士さんにハンコを持って乗ってもらう等の案が浮かびますが、現状あるいは今後を考えた場合、そのいずれも得策とは思えず、これは致し方ないのかなと思います。将来像としてはICカードの導入が検討される事になろうと考えられますので、こちらに期したいところです。最近は商業施設でのICカードによる支払が普及していますが、堺市では2007年頃、市内の商店街(堺東、泉ヶ丘他)でもICカードの使用実験を行っており、早い段階から土壌はできていると思います。優待サービス等とのリンクも比較的容易であろうと思うところです。
もっと多くの場所で入手したいとの声も出てくると思います。これも当然の意見なのですが、販売を委託するには一定の手数料を出さなければいけませんし、全体で480円のキップで、どこまで手数料を出せるのかというのが問題となってくるのでしょう。この点、コンビニで応じられたのはアンスリーの2店だけというのは象徴的な例のように思います。FCのお店では一般に、オーナー自身は良くても本部の縛りがきつくて対応が困難になるという話も聞きますし、なかなか難しい話かと。この辺も、ICカードの導入で若干の対応はできるようになるのかも知れませんが。

・フリー利用範囲

フリー乗降の対象エリアをもう少し広げて欲しいという声も出てきそうですが、堺市の阪堺線支援プロジェクトという位置づけから、阪堺線については、我孫子道が北限になるのは止むを得ないでしょう。南海バスについては、他のフリー券との価格差との整合性もあって、この範囲になっているのかと考えられます。阪堺電車や南海バス周辺では、既存のフリーきっぷ類が複数存在していますので、エリアについては、其々を目的に応じて使い分けるのがベストという事になりそうです。

一方、堺市の施策として見た場合は、違った角度からの拡充が望まれてくる事になるような気がします。今回「おもてなしチケット」では、エリア内で一定の消費行動をとれば、交通費は実質チャラにできるという施策の例が示されました。これは市内商工の喚起と公共交通利用促進の2つの観点から、画期的なプロジェクトであると考えます。良質の施策ですので、堺市内全体への展開を期待する意見も出てくるのではないかと思いますが、この場合は阪堺線支援策の枠組みを超えて、さらに意欲的な施策へと発展する可能性もあるのではと夢が膨らみます。スルット関西で出ている地域1day系企画の堺版のようなものであれば、比較的イメージしやすいのではないかと思います。実現すればたぶん、全国でも先進的な事例となる事でしょう。
ただ、いずれにしても、今回の「おもてなしチケット」が一定の答えを出さないことには、次のステップもありません。ここは折角の意欲作が、所期の成果を挙げてくれる事を祈るばかりです。

・既存フリーきっぷ類とのリンク 大阪市内他、地域との連携
利用者への優待サービスは、既存のフリーきっぷ類でも設定されているものがあります。「まん福チケット」(【0008】参照)や「のんびりおでかけん」(【0145】参照)については、かなりの注目度と成果を残しているのはご承知の通りです。今後は各種の企画に付帯する優待措置の統合あるいはリンクというのが、一つのテーマになってくるのではないかと感じています。例えば「テクテクきっぷ」一枚で、沿線内外の各地における様々な優待やイベントを実現できれば、というのが目標になるのかも知れません。もちろん大阪市内での対応は、堺市役所にだけ期待して済むような話ではありません。私共もいろいろと、前向きに検討していきたいと考えているところです(^^)。

いま改めて「堺おもてなしチケット」を概観してみますと、阪堺線支援策の一環として考えられた施策として、堺市は可能な範囲で最大限の努力をされたという印象を受けます。ご担当者のご労苦には心より敬意を表したいと思います。市の事業という枠組みの中、また時間的な制約もあったであろう中でまとめられた企画ですので、いろいろと要望事項も出てくるものと思いますが、今回示された方向性は正しいものであると確信しますので、まずは世に出たこのチケットを大切に育て、そして将来につないでいってほしいと思います。これから時間の経過とともに、いろんな将来像が見えてくると思います。それらの多くが良い形で結実し、堺・南大阪の底力をアピールできるものになる事を願って止みません。

Xp001

なので今日も使用してみました。アンスリー堺駅で購入。
発行箇所はコンプリートしようかと思います(^^;。

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