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2010/11/19

【0269】新刊「大阪今昔散歩」阪堺電車2題

大阪の古い絵葉書を収録した新刊が出ています。初代阪堺電車の様子も3葉登場しています。
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書 名:大阪今昔散歩
著 者:原島 広至
発行年:2010年9月(初版)
発行所:中経出版
定 価:657円(税込)
仕 様:文庫判 224頁
ISBN:978-4-8061-3827-3
中経出版様サイト http://www.chukei.co.jp/bunko/detail.php?id=9784806138273
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目次を見ての通り全体で14の章に分かれており、第12章で「通天閣・天王寺公園」を収録、続く第13章が「住吉・堺」となります。

住吉と堺が一括になっているのが配慮の感じられるところです。というか、ほぼ全編が大阪市内の作品である中で、堺が特に項目を設けられている事は特筆されるものでしょう(他は戦前の箕面公園と四条畷神社、あと千里は番外的に万博)。明治以降の絵葉書文化の中で、題材に選ばれる街には相応の特長があった事がうかがわれますが、堺ではかなり昔から「堺名所」等というシリーズが多く存在したのはよく知られているところです。

E001s
※画像調整していますが、掲載に問題ありましたらお申し出ください

初代阪堺の電車が登場するのは住吉、大浜で各一枚。ともに大正初期の電1形です。住吉は大社の前で離合する電車の構図で、現在の様子との対比写真も配されています。大浜は潮湯前にて停車する電車の写真を掲載。ここは新旧対比するまでもないので、当時の周辺地図が収められています。また通天閣編では、新世界の入口に聳える、初代阪堺の本社社屋の姿が見られます。

本書は非常に多くの資料がカラー収録されており、この価格は驚異的です。著者の方はまだお若いのに、よくこれだけ収集されたなぁと、その意味でも驚きます。ともかく非常にコストパフォーマンスの高い本ですので、興味のある方は一冊買っておいても損はないと思います。

各々の写真のサイズが小さくなっているのは仕方の無いところですが、幸い住吉と大浜の絵柄は当方の手元にもありますので補足しておきますと、住吉の下り電車は車番が1X(10~19)、行先は【濱 大 堺】。電車後方の架線柱に電停名が記されているようですが、文字は確認できません。電車線路の位置は現在と略同と思われ、住吉大社の敷地がオフセット(今の東の歩道くらいまで在った?)しているのがよく判ります。
また大浜のは電1形48号で、行先表示は【阪 大】のようです。潮湯は正面の門の上に「業 開 祝」の文字があり、大正2年前後のものと判断できそうです。なので右側の家族湯は未だ無く、この場所には別の小さな建物が見られます。こちらは数年で代替されてしまった訳で、初代阪堺の勢いを感じさせる出来事でもあります。

戦前の絵葉書では新世界を筆頭に、住吉、宿院、大浜、浜寺等が頻繁に扱われています。阪堺電車はその中で登場するだけでなく、絵柄の主役としてもしばしば登場しており、当時の沿線スポットと電車が置かれていた座標が見て取れます。当方にも若干の資料が溜まってきていますので、また折をみてお伝えしたいと思います。

E002
堺名勝 宿院停留場
大阪行き10号電車と堺大浜行き23号電車
実逓で1年8月の消印なので大浜開通直後の様子ではないかと思います

(画像の無断転載はお断りします)

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