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2010/09/04

【0195】活性化フォーラム:感想(3)

後半は大阪、堺を問わず阪堺電車の沿線内外で、様々なお立場から街づくり、電車活性化に取り組んでいらっしゃる方々の討議となりました。以下、印象に残ったお言葉と感想を、これも私見で。

中川様からは、弁護士会として取り組んでおられる、交通政策に関する意見書、決議等の状況についてのお話がありました。この取り組みの端緒となったのは、道路公害被害に対する人権救済であったとの事です。阪堺線に対する支援策案(堺市)については、弁護士会のご提案の一部を実現する政策としての評価を示されました。弁護士の先生から、その方向性に間違いが無いという意思表示がなされたのは心強く思います。

高井様は開口一番、「堺住吉」という言葉を挙げておられました。もともとは一体となって文化を形成していた街であったという事。1800年を迎えようとする住吉大社の権宮司さんの見解だけに重みがあります。大和川の付け替え以前は・・というと、一般には遠い昔のように捉えられがちではありますが、この日、聴講者の多くが頷いておられたのが印象的です。街の歴史を知る方、大切に思う方々が多数お見えだったのだと感じたものです。

村井様は、府商店街振興組合連合会で要職にあられ、ご自身は動物園前で事業をなさっているお立場から、地域の活力のありかたについて、阪堺線の役割も含めて熱弁を振るって下さいました。ご自身も阪堺線での通学経験がおありとの事です。商店街をまとめ、ご自身も前線で奮闘されている切実さは、多くの参加者に伝わったものと思います。

古川様は堺市で、循環社会実現にむけての活動に、事業を超えたライフワークとして取り組んでおられます。阪堺線については環境先進都市の装置という位置付けから、支援を強く訴えられました。また一方で、仮に電車を失った場合の沿線価値の減失に関し、事業資金の限度額低下などの影響についての懸念も示されました。この観点は普段一般では気付かないものであり、貴重な問題を提示して下さったと感じています。

山下様は住吉を中心に活動されており、理念の一つに「こころ不幸せな人が一人でも少なくなる事」を挙げておられます。暖かい人柄から得た幅広いネットワークには日頃から感服するばかりで、今回の行事でも大いにお力添えをいただきました。阪堺電車については「大阪南部と堺をつなく、まちづくりの基軸」という持論を披露されました。「こころ」の幸せとは何なんだろうか。堺で、また大阪で、もう一度考えてみたいと感じます。

渡海様はご障がいをお持ちの立場から、「バリアフリーな街づくり」「誰でも乗りやすいチンチン電車」を実現したいと長く活動を続けられており、そのバイタリティには常に教えられるものを感じています。言葉も不自由でいらっしゃいますので、今回の発表では同行の方が、ご意見を代読されました。切々たる訴えが改めて心に響きました。多くの方も、同じ思いで聴いておられた事と思います。

福田様は指定管理者として、釜ヶ崎支援機構(NPO法人)とのジョイントで、住吉公園の運営管理に携わっておられます。住之江公園(当初は住吉公園の拡張という位置付けだったそうです)、浜寺公園との連携を意識した活動もされており、そのツールとしての阪堺電車を活用したイベントも実施されています。水内先生のご講演でも触れられていましたが、浜寺、住吉は国内最古級の府営公園としても貴重な沿線文化であり、これを沿線に擁する事は、阪堺電車の活性化にとっても可能性を感じさせるものでしょう。

堀田様はアーチストとして、また堺の文化の発信者として、国際交流から環濠地域の再興等、様々な分野に意欲を燃やされています。日々感じますのは「前向きな熱さ」です。ワーキングの活動において弱気になりそうな時も、お会いする度に強く背中を押していただいた記憶があります。今回は阪堺線の重要性の再認識はもとより、広く市民の心に訴えるご意見を表明して下さいました。「他人事じゃない、もっと自分たちで積極的に行動しましょう」。堺の気質に慣れた方々には、特に噛み締めていただきたい気がします。若い参加者の方からは、早くもビビッドな反響が届いています。

竹本様はJC(青年会議所)、原田様は山之口商店街のお立場から、阪堺線に寄せる思いを吐露して下さいました。長く堺の街を見てこられたご経験を踏まえ、これまで堺が失ってきたものの大きさについても語っていただきました。何でも捨てる時は簡単で、後で振り返った時、失ったものの価値について、それをもう一度手にする事の困難さ(というより不可能さ加減)について、ようやく気付く事になるんだと思います。モノを喪失した経験があまり無かった街ならともかく、宝物をなくした経験は豊富なのが堺という街ではないかと思いますので、そろそろここで、学習経験を活かしてみたい所ではないでしょうか。

福井、阪木の両氏はワーキングのメンバーでもあり、私が感想を記すのは適切ではないかも知れませんが、ここ一年の情勢の変動を思う時、福井氏が勇気を持って立ち上がって下さっていなければ、私がここでブログを記している事はなく、もちろん今回のフォーラムもなかった訳でありまして、縁というものの不思議さ、有り難さを実感しているところではあります。また阪木氏は環境面を主題に街づくりに取り組んでおられる方で、阪堺線のヘビーユーザーという訳ではなく、普段は本線ユーザーというお立場です。ワーキングのメンバーといいますと、阪堺電車利用者や愛好者ばかりではないかという印象をお持ちの方も居られるかも知れませんが、実際にはいろんな立場の方が、それぞれに阪堺電車とその沿線に可能性を見出し、汗をかいて活動しているという事実は記させていただいてもよいのかな、とは思います。ご理解の一助としていただけましたら幸いです。

今回のフォーラムは、パネリストの方々の多彩な顔ぶれに驚かれた方もいらっしゃった事と思います。企画を進めていく中で多くの方々が趣旨に賛同下さいまして、其々のネットワークをフルに活用され、お力添えをいただいた結果でありました。厚く御礼申し上げます。

先に【0185】でも申しましたように、特に第2部での発言時間が少なかった点、心苦しく思っております。ご登壇された方々の日頃のご活動と、阪堺電車への思いについてを、深くお伺いしたかったとのご意見も多数頂戴しております。こちらはまた次回以降、検討させていただきたく思っております。どうぞご理解の上、またよろしくお願いいたします。

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