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2010/07/20

【0148】通天閣から学ぶもの

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2010年7月 恵美須町

恵美須町駅でのイベントでは、阪堺電気軌道の山本社長と、通天閣観光の高井副社長のご挨拶がありました。阪堺側からは通天閣と阪堺電車の歴史面、地理面等での縁の深さが紹介されると共に、今後も沿線と連携しての乗客誘致、活性化を図っていくとの決意が語られました。通天閣側からは新世界としてのPRと共に、苦闘する阪堺電車に対しても言及がありました。
「阪堺線を残して欲しい、がんばって欲しいとの声はたくさん聞かれているが、声だけではダメ。多くの人に実際に電車に乗り、沿線を歩いてもらいたい。そういうお客さんを増やせるよう、通天閣・新世界は阪堺電車と協力し、沿線の魅力をアピールしていきたい」(文責:私K生@管理人)

正に我が意を得た思いがしました。その通りです。というか、もうこれに尽きるのだと思います。

屈指の観光スポットとして国内外から脚光を浴びている新世界ですが、これまで常に順風満帆だった訳ではありません。一時期は相当な疲弊感が漂っていた事はご記憶の方も多いでしょう。正面のネオンが消灯されていた時期に重なるのでしょうか。私自身も天下茶屋で過した子供時分、近所だけど行きにくい場所、というイメージがありました。昭和終盤には前時代感が濃厚となり、次代へのアプローチには懸念が一杯でした。

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1982年8月 恵美須町-南霞町

ディープサウスからの脱却に、新世界は本気で取り組みました。レトロ、昭和モダン、庶民性からチープさに至るまで、持っているもの全てをセールスポイントに変えたろう!とする勢いが感じられました。ドラマロケや再開発などの好因にも恵まれましたが、これも執念が運を呼んだものではないかと、当時私は思ったものです。テレビの放映が終わっても、フェスティバルゲートが倒れても、街の勢いが陰りを見せない事は、地元の方々の地に付いた本気度を裏付けるものでしょう。
特色の一つである国外バックパッカー誘致は、チープさを優位性とした大ヒットですが、ここには多数のボランティアの協力があります。多言語対応のパンフ等の多くは、これらの方々の篤志によって用意されたものだと伺っています。学生さん等周囲からの申し出を、排除せず柔軟に受け入れようとする姿勢が、こうして結実しているものと感じます。
柔軟さを感じるのは近年参入のスポットでも同様で、例えば前発言で記したスパワールド、通常料金は2300円ですが、最近の温浴施設競合もあってここ数年は、ほぼ通年1000円キャンペーンを開催しています。もともと施設アドバンテージは強力なだけに、この価格帯なら競争力充分と思われますし、何時行っても賑わっているスパワールドですが、今回は「のんびりおでかけん」に賛同、更に100円引きを実施しました。夏場はプールも大人気ですし、優待せんでもええやろと思われる所が、敢えて値引を実施し、更に攻めに出てきている点に注目したいところです。

柔軟に、どん欲な向上心を失わない新世界。その先頭に立って活動してきたのが通天閣だと思います。上記の副社長さんのご見解に、だから重みと説得力を感じます。通り一遍の名士コメントではなく、V字回復の旗手が身をもって語って下さった言葉として、しっかり受け止めたいものです。

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ポスターは1Fエレベーター真正面に掲出。通天閣来場者全員の目に留まる秀逸な対応です。これがプロの商売というものでしょう。

初代通天閣の開業は1912年。これは阪堺線開通の翌年で、浜寺・大浜全通の年にあたります。隆盛から火災、戦時供出を経て、戦後の復興は1956年。殷賑の時あり、また停滞の時もありと、歴史の流れの中、阪堺電車だけでなく沿線の町と共通点のある出来事がたくさんある様に思います。まぁ街があってこその輸送機関ですから、当然といえばそうですけど。
いろんな出来事を経て、年間100万人動員を回復させた通天閣観光さん。その取り組みで参考にさせていただける部分は、いくらでもあるだろうと思います。

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2010年7月 恵美須町
(画像の無断転載はお断りします)

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