« 【0130】阪堺線支援策:感想(1) | トップページ | 【0132】天王寺駅前-浜寺駅前 直通復活1周年(1) »

2010/07/02

【0131】阪堺線支援策:感想(2)

攻めの姿勢

「高度化による利便性の向上」(協議案)
「堺が元気になるための積極的な投資 赤字の穴埋めではない」(市長会見)
「守りではなく、打って行く」(同)

非常に心強く感じたのがこの部分です。赤字補填ではないかとの指摘は一部市議の方にもあるようです(読売新聞 堺泉州面)。年間赤字×10年分だけの支援でしたら確かにその通りですし、現状維持の延命には効果を期待できませんが、今回の発表では、高度化、機能改善といった視点からの投資である事が明確に示されており、単なる補填との指摘は的を射たものとは考えられません。それだけの覚悟を持ったプロジェクトであるという事もできるでしょう。

また新聞記事等では、50億円という金額が大きく取り扱われているようです。報道の特性としては当然のものと思いますが、これは10年スパンのものである事、またその内の相当額が、国からの支援によって賄える事が想定されている事も、行政の方ではしっかりとアピールして欲しいと思います。もとより国の支援も公的資金であり、天から降ってくるものではありませんが、では何故、国が近年急速に支援体制の整備を進めているのか、公共交通の現状はどうなっているのか、そのトレンドについての説明も必要になってくるものと思います。

堺市に限らず、公共交通の現状への認識や、交通を主題としての街づくりについての認知度はまだまだ高くないのが現状ですが、一旦関心を持って接された方におかれては、前向きな理解を示される割合が高いのも事実だと感じます。多くの方に問題の入口に立っていただくこと、まず入口がどこにあるのかを示す事が求められているのではないかと感じます。

総合都市交通政策 今後の拡張性

「23年度初に策定」
「基本スキームは8月議会から」
「阪堺線支援は総合交通計画の第一段階」
「泉北、美原等も並行」(市長会見)

総合都市交通政策についての議論は、8月議会から本格化するようです。市内全般の交通問題について議論されるものと思います。個別エリアへの施策にあたっては、それより先にウチの街を・・、という意見が出るのが堺の常なのかと感じており、阪堺線支援策についても似た展開となるのかも知れませんが、時間軸の中での第一段階が阪堺線であった事を理解いただき、前向きな議論を展開していただきたいと思います。第一歩を踏み出せなければ、二歩目も三歩目もありません。また第一歩目からのフィードバックで、全体のブラッシュアップが図られる事も有りますし、注目したい議会になるのではないかとの予感がします。

今回の阪堺線支援策では、骨格として必要なものは盛り込まれていると思いますが、個別具体のプラン(沿線の活性化策や事業者インセンティブ等)に関しては、まだ物足りないとの指摘が出るかも知れません。ですが、この発表内容が堺市の交通政策の全てではないと思います。今回は時間の制約もあったでしょうし、事業者(南海阪堺)に案を持ち帰ってもらった上での折衝、また議会での議論もありますので、引き続いて期待し注目したいところです。阪堺線の活性化は、市内他エリアの交通政策と相反するものではありませんし、全体を抱合した面白いプランが出るかもしれません。例えば今回の「高齢者利用割引支援」では、期日や路線等に拡張の可能性を有していますし、ゴト日対応に関しては、大阪市のノーマイカーより有効なものに育つかも知れないな、等と思っています。

ターニングポイント

交通を主題の一つにすえての街づくり、その一つ目のテーマとしての阪堺線。今回の発表では、その方向性が明確に示された感があります。市内には交通に関する様々な問題があり、阪堺線についても、大阪市内との関係や浜寺の連立など、いろんな課題が残されていますが、従来のような閉塞感は払拭されつつあるのかな、一つ一つの案件を前向きに見つめていける気持ちになれるのかな、という感覚が湧き上がってきています。

まだまだいろんな事があると思いますが、国内の公共交通の流れの中で、また堺市の歴史の上においても、かなり興味深い出来事をリアルタイムで目撃できているのかも知れないな、と感じています。今後の動きを地元、また全国の方と共に、見つめていきたいと思っております。読者の皆様には引続きご指導、ご支援賜ります様、改めてお願い申し上げる次第です。

※コメントをいただける場合はカテゴリー「コメントの前に(必読) 」をご覧下さい。

|

« 【0130】阪堺線支援策:感想(1) | トップページ | 【0132】天王寺駅前-浜寺駅前 直通復活1周年(1) »

公共交通」カテゴリの記事

存廃問題」カテゴリの記事

コメント

ブログ記事拝見しました。とりあえず第一関門は突破のようですね!おめでとうございます!今後、支援策に対する反発の声もあるにはあるのでしょうが、それは市民説明手続きの見直しで乗り越えられそうな印象を、受けています。とにかく、今回の首長自らの決断には大変大きな意味があります。前市長の時にやり抜けなかった「市民参画」や沿線商店街等のバックアップを、大いに期待するものです。

東京からですが、阪堺線と堺市を応援しております。
管理人様、今後もお体に気を付けて、頑張って下さいね!

投稿: Fu | 2010/07/03 06:37

K生さん、ワーキングのみなさま、ご苦労様です。
市長会見を拝見し、理知的で勇気ある姿勢に感銘を受けました。路線とまちの再生プランの発表時、これほど首長が自信をもって具体的な会見を行なったのは画期的です。ひょっとすると「歴史に残る記者会見」になったりして。
この姿勢なら富山市長にも負けない政治家に育たれるのではないかと期待します。
これからが大切です。K生さん、みなさん、どうかがんばってください。

投稿: RYOJI | 2010/07/05 06:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 【0130】阪堺線支援策:感想(1) | トップページ | 【0132】天王寺駅前-浜寺駅前 直通復活1周年(1) »