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2010/05/02

【0071】資料:鉄道ジャーナル誌の記事

発売中の鉄道ジャーナル今月号(2010年6月 通巻524号)に、富山の路面電車についての記事が掲載されています。

鉄道ジャーナル様サイト
http://www.rjnet.jp/journal_top.html

佐藤信之先生(亜細亜大学)によるもので、昨年末に開業した市内環状線を中心に、富山市における路面電車事業の取り組みについて紹介されています。得るところの多い記事ですので、機会のある方には是非ご覧いただきたいと思います。

文中、特に印象に残ったのは、路面電車の上下分離に関する記述でした。平成18年、環状線構想に携わった富山市の副市長さんは、国土交通省に対し上下分離の件を相談した際、「法律違反」との判断がなされたとの事。鉄道事業法では規定されている上下分離ですが、路面電車が適用を受ける軌道法では、この規定がないのが理由だったという事です。
この時期堺市でも、というか堺市の方が先行していたのですが、路面電車の上下分離を検討していました。当時、趣味の会合で、堺市で鉄軌道事業をご担当なさっていた方をお招きしてお話を伺った際にも、やはり国土交通省の反応に苦慮されていると話されていたのを覚えています。

今回新たに識ったのは、記事中にある以下の箇所でした(「」内引用)。

「平成19年入って、軌道事業の上下分離の制度化の動きが急展開する。富山市が積極的に要望したわけではないということで、この間の経緯は不明である」

佐藤先生が経緯不明とされているのは意外なんですが、何かご配慮があっての事かも知れません。
地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(案)は第166回国会にて、衆議院、参議院共に全会一致で可決となっています。

これ、堺市です! 堺市ががんばったんです!
国土交通省方面に詳しい知人によると、この時期、堺市鉄軌道の担当者の方は何度も本省を訪問、かなり先方からウザがられながらも諦めることなく、路面電車上下分離について交渉されたという事です。結果、各方面からの理解を得る事に成功したとの事です。

当時同好の士の間では、堺市ようやったなぁとの声が聞かれていましたが、実際のところ、堺市と富山市の両プロジェクトを念頭に置いての法案可決かと思っていました。今回の記事では、富山市は千葉都市モノレールでの事業を参考に打開策を探っていたとの事で、軌道法による制度化には距離を置いていた事が明らかにされました。

という事は・・・もう堺市しかないやん(^^)。

この後、富山市では早速「富山市地域公共交通連携計画」「軌道運送高度化実施計画」を策定、環状線整備事業を本格化させる事になりました。法律が有効に使われた訳でご同慶の至りですが、これを産む原動力となった堺市において、お膝元の電車が見殺しになるのはどうしても理解ができない話です。というか、衆参両院で全会一致なのに、賛成しはった先生にどう説明する気なのかと心配になります。

「堺市地域公共交通連携計画」
「阪堺線軌道運送高度化実施計画」

これを見たいのは、地元の人間だけではないと確信します。
勇気と自信をもって、行政の英断が下される事を、改めて強く祈念させられる記事でした。

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2009年12月 富山市環状線 開業式典 
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